過去改変による未来改変は実現可能(ただし、個人の中において)
世界や過去、未来は主観的なものだ。
自己がそれらをどう認識するかによって作られていて、客観的事実としてどうであるかは世界の構成とは関係ない。
自己が事実を重視するかどうかだ。
さらに言えば客観的事実というのも人間の認識である以上主観の集合にすぎず、
事実性はない。
つまり世界は本当の意味では存在していない。
従って、ユングの無意識に対するアプローチのように、
少なくとも一個人の過去を遡り、その解釈を書き加えたり、
さらには特定の事実を消したり追加したりすることで主観の過去を改変=過去改変 を行うことは可能で、
それによって現在、未来を変えることが可能だ。
まさしくシュタインズゲートでの世界線移動に近い現象が現実に起こりうるということだ。
もし現在や未来に絶望しているのなら、
その絶望の感覚を発生させる知覚をする、
いわば「この世界線上の自己」を生み出す元となった過去を改変してしまえばいい。
キルケゴールの言う本質的絶望とは異なる意味で、
絶望とは世俗的なものも精神的なものも含めた事柄に関連した自己の、未来に対する無希望状態、と定義するのであれば、
これは解消可能である。
未来は現在の延長線上であるから、
現在時点での未来感を変えるためには未来を実際に変える必要はなく、
単に「現在時点での」未来への観測を変えるだけでよい。
従って現在の自己の認識を変えればよく、
現在の自己は過去の総和によって成り立っているため、
例えば本を読んで何かの考えを取り入れ、
今の頭脳だけ変えようとしても過去の重力によってたいていは失敗に終わる。
従って、真剣に未来改変すなわち現在の自己改変を行う場合、
過去を改変するくらいの強烈なインパクトを残し、
その上で改変の事実を忘れそれこそが真の自己なのだと認識するような方法が必要である。
その改変を自分自身の手で行う場合は、
インパクトの大きい過去事象を書き出していくことで、
過去をまず表面に置き、
その上でそれらに手を加えることである。
具体的な技術の考察は実行後に改めてまとめよう。
まずは理論上可能である、
ということを述べておくに止める。